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飲食ビジネス価値創造

急成長のワナには陥らない 同じことを続けては廃れる

一瀬邦夫 ペッパーフードサービス社長

2015年6月8日
一瀬邦夫 ペッパーフードサービス社長

いちのせ・くにお 1942年静岡生まれ。85年に、くに(現・ペッパーフードサービス)を設立、ステーキ店チェーンなどを展開する。売上高は87億9100万円(2014年12月期)

 今期、ステーキ店「いきなり!ステーキ」の出店計画は53店です。

 「53店をやるぞ」と私が言ったときに、社員の誰もが疑いませんでした。これがうちの強さです。2014年に30店を出したという実績が、社員一人ひとりのモチベーションを高めています。

私は低価格ステーキ店「ペッパーランチ」を急拡大したときに、人材育成や立地調査を怠って窮地に陥った経験があります。同じ轍は踏みません。落とし穴は分かっているから、その前に手を打っています。

特に「ヒト」です。今回は、13年12月に「ペッパーランチ」など事業部の壁をなくして営業を一本化し、適正な人事配置を実現できる体制を敷きました。また、店のオープンを手がけるチームも用意しました。さらに、「いきなり!ステーキ」のビジネスモデルが優れているとの理解が普及すれば、ほかの飲食店に勤めている方々がうちに集合してくるという読みもありました。実際、14年は90人ぐらい採用できました。

牛肉の価格高騰を受けて、5月1日からUSリブロース肉を1g=6円と、0.5円値上げします。お客様がどう反応するか、正直、怖いですよ。でも、無理な商売をしてお客様に不満を抱かれるより、きちんと利益をいただいて良い店づくりをしようと、思い切って決断しました。

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