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韓国レストラン展望

斬新なアイデア満載、目で楽しむカフェ

「バナナツリー 漢江鎭店」

2013年7月17日

今、ソウルで最もインターナショナルな街、梨泰院(イテウォン)駅から地下鉄6号線で1駅北へ向うと漢江鎭(ハンガンジン)駅がある。漢江鎭は梨泰院より少し落ち着いた雰囲気でセレブ感漂う地域だ。

この駅から歩いて3分ほどの場所にカフェ「バナナツリー」がある。ソウルは、日本に比べてカフェの数が多い。特に漢江鎭から梨泰院へ向かう通りは、称「コムデギャルソン通り」と呼ばれ、約1kmの両側にカフェが乱立する激戦区である。そんななかで、「バナナツリー」が人気を集める強みは、他のカフェにはない興味引くメニューだ。

「バナナツリー」には、ここでしか食べられない3つの定番メニューがある。「ポット(植木鉢)・ポップ」、「ポット(植木鉢)・ビンス」、「ソムソムラテ」だ。

「バナナツリー 漢江鎭店」

ひまわりが迎える店舗前

まず「ポット・ポップ」とは、植木鉢にバナナプリンが入った状態で提供される。ほかでは味わえないバナナプリンと見た目のユニークさが、今、若い年代に大受けしている。

バナナプリンの食感はマシュマロとティラミスの中間で、ダイエットを気にする韓国人女性でも安心して食べることができるように甘さを抑えている。商品開発のヒントは、店長がOLを辞めてアメリカに1年半旅行に行った際に出会ったバナナプリンだ。店長自身はデザートを専門的に勉強した経験はなく、アメリカで味わったバナナプリンを再現するべくいろいろな食材で試行錯誤したという。最終的に韓国人の口に合わせて少し味を変えて、「ポット・ポップ」を完成させた。

なぜ容器が植木鉢になったのか。「見た目があまりにも太りそうでは売れない」と考えた店長は、不透明な容器で販売することを思いつき、植木鉢にたどり着いた。より植木鉢に似せるために、チョコ・パウダーや造花を用いてより仕上げている。現在、味のシリーズは、バナナ、イチゴ、ブルーベリーと3種類を用意している。価格は1個5000ウォンだ。

「バナナツリー」の第1号店オープンは2年前。新沙洞(シンサドン)で、6坪に満たない小さな空間であった。このため、店内で食べる人よりもテイクアウトするお客が増えた。「ポット・ポップ」のプレゼント用4個入りパッケージなどを購入するケースも多く、これを目にした人々のクチコミによって、ソウルで人気に火がついたのだ。2号店となる漢江鎭は1年前にオープンし、12テーブル計30席がある。

「バナナツリー 漢江鎭店」

「ポット・ポップ」4個入り。持ち帰りの場合は、容器の植木鉢は返却不要で、その代わりに価格が1個5500ウォンと、店内よりも500ウォン高くなる

もう一つの大人気商品の「ポット・ビンス」は、韓国風のカキ氷(ビンス)を植木鉢に入れたもの。夏の韓国デザートの定番のビンス。そのビンスと植木鉢を合体させて、ヒマワリを差し込んでいる。細かい氷をたっぷり植木鉢に敷き詰め、上に手作りの粒あんで「土」を表現している。韓国ではカキ氷に必ず入れる餅も、形をもっと石らしく作り上げるよう思案中で、さらに本物の植木鉢に近づけさせたいという。

「バナナツリー 漢江鎭店」

韓国風のカキ氷を植木鉢に入れた「ポット・ビンス」

あまりにも変わったスタイルにお客はまず写真を撮影する。ただ、写真撮影に気を取られてカキ氷がかなり溶けてしまうケースが多かった。そこで今はスタッフが「少しだけ見た目を楽しんで、後は溶ける前に思いっきりかき混ぜて」とアドバイスするようにしている。価格は1個11000ウォンで、ボリュームがあるので3人ぐらいで分けても十分にお腹がいっぱいになる。

そして、最後の変わり種メニューが、漢江鎭店で導入した新作の「ソムソムラテ」だ。大きな綿あめが大きいカフェラテの上に載っていて、カフェラテの中にはイチゴが入っている。

綿あめをまず食べてからカフェラテを飲む。カフェラテとイチゴは混ぜることがポイントだ。ほんのり苦めのカフェラテに甘酸っぱいイチゴは絶妙な組み合わせ。もちろんバナナ味もある。価格は1個5800ウォンだ。

「バナナツリー 漢江鎭店」

「ソムソムラテ」は、見た目で驚かされるカフェラテだ

遊び心満載の韓国カフェ「バナナツリー」。ぜひ韓国旅行の際には立ち寄って、撮影した写真を友達に披露したい。

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店舗データ

ソウル特別市龍山区漢南洞739-5 TEL 02-792-6050 ●営業時間/ 11:00~22:00 ●客単価/1万ウォン

文: ソウル市PR担当、文および編集 石田のり子(Granage LLP)
日本、韓国、中国を拠点にビジネスマッチング、コンサルティング、新規事業開発サポートを行う。
連絡先:http://www.granage.com/

取材協力:I tour SEOUL(ソウル市)Webサイトはこちら