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「ご近所回り」のすごい集客効果 カネをかけずにお客を呼ぶ

2010年7月5日

IT全盛のこの時代に、足を使って地道に近所を訪ねる外回り営業が見直されている。
“顔”の見える営業は、お客との関係を深めやすく、常連客の増加に結び付く。
従業員のモチベーションアップにもつながる。さあ思い切って、お店の外に出てみよう。

あなたの店の周辺にはどのくらいの数の事業所、工場、住宅があるだろうか? そこに働く人、住む人たちの何%が店の存在を知ってくれているだろうか? そう考えると、不況と言っても、自店にとって手付かずの大きなマーケットが存在することに気が付くはず。今回の特集では、あなたの店の周辺にいる、なるべく多くの人に店の存在を知ってもらい、来店のきっかけを与えられる販促法を提案する。

現在、販促といえば、飲食店情報サイトやタウン誌などに広告を掲載することが一般的だ。しかし、インターネットから無料の情報誌まで媒体数が増え、掲載される店の数も増えすぎたために、他店との差別化が思うようにできなくなってきている。それに、誰もが店を決めるときにネットや情報誌のお世話になっているわけではない。既存の販促はネットなどを利用しない層を取りこぼしている。

そこで注目される販促手法が、店周辺で働く人や住民に店の利用を促す「ご近所回り」だ。IT全盛の時代に、あえて足で稼ぐ地味な販促は、一見して時代遅れに映るかもしれない。だが、ご近所回りには数多くのメリットがある。

まず何よりコストがほとんど掛からない。店主やスタッフが空き時間を使って取り組めばよいから、今日からすぐにでも始められる。

販促に詳しいコンサルタント、竹内謙礼氏は「人は『知っているものを買う』か、『知っている人から買う』かのどちらかだ」と指摘する。

今の時代、お客は店の情報を手軽に集められ、比較できる。そこで自分の店を選んでもらおうとすれば、割引などでお得感を強調するのが最も一般的だろう。だが、それでは価格競争を避けられない。一方、ご近所回りで店長自身のキャラクターを知ってもらい、信頼できる店だからという理由で選んでもらえれば、過剰な割引も回避できる。

もっとも、店内での接客には慣れている飲食店スタッフも、店外での営業活動には慣れていない。そこで今特集では、どうやって周辺の事務所や店舗、あるいは住宅を訪問し、店の利用を促すのかという具体的なノウハウを紹介。直接、訪問するとかえって迷惑がられるのではといった疑問や不安にも回答する。

また、周辺にポスティングをするときの効果的なチラシの作り方やまき方、さらには地域で人脈を広げて、お客を増やす方法などを紹介する。こうした地道な販促を熱心に行う店では、従業員のモチベーションも高まるという意外な効果もある。お客が来るのをただ待っているのではなく、自分たちで獲得したお客だという達成感や感謝の気持ちが高まるからだ。今こそ、店の外に打って出るときだ。

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