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雑誌「日経レストラン」今月の特集・あなたの店を自己診断 長寿繁盛店の条件

2011年3月30日

写真=丸毛 透経

お客に好かれようと思うな 嫌われないようにしようと思え 石井誠二 八百八町社長

「つぼ八」創業以来37年、居酒屋業態の栄枯盛衰を見てきた石井氏。
長寿の店になるには、常にお客は何が好きで何が嫌いなのかを考えろと語る。

居酒屋を始めて37年経った今だからこそ分かることだけれどね。長続きさせるには、「お客様に好かれよう」と思っちゃだめ。これはとても難しいことですから…。そうではなく、「お客様に嫌われないようにしよう」と思う。それが大切です。

僕は居酒屋を始めたとき、料理も接客も何もできませんでした。好かれたくても料理ができないんだもの。だから、せめてお客様に嫌われないようにすることにしました。

嫌われないためには、どうしたらいいかというと、要するに、お客様にとってはどちらがいいか悪いか、お客様はどちらが好きか嫌いかを考えるということなんですね。

お客様はどんな店がいいと思うか。汚い店か、きれいな店か。当然きれいなほうがいいですよね? きれいな店にするには掃除が一番。料理はできないけど、掃除ならできる。徹底して掃除をしました。

注文した料理が出てくるのは早いのがいいか、遅いのがいいか。早いほうが当然いい。では、早くするにはどうしたらいいか。準備をすることです。徹底して準備を考えました。

おいしいかどうかはともかく、まずいものは、お客様は嫌ですよね?では、まずいかまずくないか。何が決めるか。 僕は材料だと思いました。いい材料といえば、鮮度のいいもの、生で食べられるものです。これを出すようにしました。そして、昨日のモノではなく、今日仕入れたモノを今日全部出し切ってしまう。これを心掛ければ、おいしいかはどうか分からないけれど、まずいものにはなりません。

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