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雑誌「日経レストラン」今月の特集・これをやめたら儲かった

2011年5月31日

多くの飲食店が「やめたいけれどやめられない」と言う割引クーポンを廃止。50店舗の閉店にも踏み切り、業績のV字回復を主導したリンガーハットの米濵会長。やめるべきことの見分け方などを聞いた。

業績回復のために、社長に復帰して以来、「やめたこと」はたくさんあります。割引クーポンやモーニングセットの提供をやめたり、不採算の50店舗を閉めるといったこともしました。

クーポンも多店舗も「売り上げに貢献する」という期待があったわけですが、私から見るとそんなことはなかったからです。

例えば、割引クーポンは一時的に売り上げを向上させるものの、最終的には利益が出ていませんでした。そのうえ、値引きに引かれてお客様はたくさん来るけれども、オペレーションが間に合わず、商品やサービスの品質が下がっていました。お客様にしてみれば「食べたけれども、おいしくない」という状態がずっと続いていたわけです。これでは、早晩、店は潰れます。

マクドナルドのような店であれば、持ち帰り客が半分以上いますから、割引クーポンでお客様が増えても、さほどオペレーションは乱れず、利益が出るかもしれません。しかし、当社は違います。

それなのに、割引クーポンをやめたら、売り上げが目減りして目先の資金繰りに悪影響が出かねないと心配し、誰もやめられないでいました。でも、資金繰りは別に工夫すればいい。知恵を出せばいい。そう指摘して、私が社長に復帰したとき、トップダウンでやめさせました。

トーストを出すモーニングセットは、競合が朝食を始めたり、外食での朝食が話題になっていたため、「うちもやろう」と始めたことです。しかし、果たしてお客様は「リンガーハット」でトーストを食べたいと思うでしょうか? 店の雰囲気やイメージが、モーニングセットにまったく合っていないと思いませんか? 提案した人からすれば、認めたくない「不都合な真実」なのかもしれませんが、合っていないことをいくらやってもムダです。だから、現場が「続けたい」と言っても「無理するな」とやめさせました。

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