決断のとき・壱番屋 創業者特別顧問 宗次徳二 編

仕事のためには友人もいらない
いてもマイナスになるだけ

毎朝、目を通していた顧客アンケートハガキは今も大切にファイルに保管している

例えば、早朝の出社後、真っ先にしていたのは毎日数百通届く顧客アンケートハガキを3時間半かけてすべてに目を通すこと。クレームも褒め言葉も、気になる内容のハガキはコピーして、指示や激励の言葉を書き添え、その場で店長にファクス。

自社のカレーを毎日2〜4食食べて味を確かめることなど当たり前だ。夜も当然店回りは欠かさなかった。店を見るのが止まらなくなって、結局、2昼夜かけて4県の店を回ったこともある。仕事の邪魔になるからと趣味はおろか友人を作ることも自分に禁じ、夜遊びは一切しない。大晦日から元旦にかけての数時間すら、社長室にこもって1年の経営目標を立ててから、昼にようやく家族の元に帰る。

「1年を仕事で終え、仕事で始めたかったんです」。その言葉通り、仕事しかない生活を約20年続けた。

しかし、仕事へのこうした熱心さ、執着ぶりからは、にわかに信じられないほど、宗次の経営者としての引き際の決断は、実にあっさりとしたものだった。

Next: 50歳、500店舗目で上場を決意

前のページへ次のページへ
日経レストランONLINE トップへ
最新お薦め記事一覧