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知っておきたい店情報

26店が集まった函館の屋台村

ひかりの屋台 大門横丁(屋台村、北海道・函館)

2005年12月9日

文=鈴木 裕美

「地鶏の店 けいちゃん」では、「串焼」(100~150円)や「鶏のからあげ」(450円)などを提供する。生ビールは全店統一で450円

集客の要は業態の幅広さ。約800平方メートルの広さの敷地に、ラーメン店から飲茶店、アジア料理店、バーまでを集めた。出店形態は通常のテナントと同様で、保証金もある。3坪(約10平方メートル)で賃料月6万円が18店、8坪(約 26平方メートル)で賃料月8万円が8店。

最終的には、出店者が小さな屋台で掴んだ顧客を基盤に周辺に移転し、屋台村だけでなく駅前地域全体に賑わいを取り戻すことを目指す。

そのため、店舗の賃貸契約は3年間と短い。「3年後にどれだけ入れ替えられるが勝負」(大門横丁運営部長の桂島政博氏)だ。移転した店の後には新店を誘致して屋台村の鮮度を保ち、集客力を維持する。

出店した26店のうち、9店は今回初めて自分の店を持った人たち。「1店の規模が小さいからこそ、“尖った”業態を幅広く集めた」と桂島氏

寂れた駅前に客足を戻そうと、北海道函館市の第3セクター・はこだてティーエムオー(渡辺良三社長)が10月23日、関東以北最多の26店を集めた屋台村「ひかりの屋台 大門横丁」をオープン。1カ月の集客数は5万人、売上は6000万円の見込みで、好調だ。

店のファンを掴むには、狭い屋台は格好の装置だ。再来店したお客に声をかけるには、「3坪8席という規模は店主がお客の顔を覚えやすく」(桂島氏)、都合がいい。


JR函館駅前はかつて繁華街として栄えた地域。道路や下水道などのインフラが整っているため、投資を抑えられた

ターゲットをあえて地元客に絞ったのも、同じ理由から。函館には年間530万人程の観光客が訪れるが、一見客に過ぎない彼らを相手にしては、接客技術の向上が見込めないためだ。

また、「地元客が集まるからこそ観光客も来る」という目算もある。総務部長の広部卓也氏は、「狭い屋台では、出入りの際に『すみません』などと声を掛け合う必要があり、自然と人との触れ合いが生まれる。地元客との接触を求めて観光客も来店するはず」と期待を寄せる。


目標年商は3億7000万円。年間集客数は20万人で、うち地元客は約17万人、観光客は3万人を見込んでいる。

店舗DATA

北海道函館市松風町7-5
2005年10月23日開業
店舗面積と店舗数/(A)3坪(約10平方メートル)…18店、(B)8坪(約26平方メートル)…8店●席数/(A)7~9席(B)10~18席●営業時間/各店ごとに異なる●客単価/ 1800円●スタッフ数/(A)2~3人(B)約7人●1日の来場者数/約2300人●目標月商/平均120万円● 設計/ 二本柳慶一建築研究所(TEL:0138-27-4420)●施工/明匠建工(TEL:0138-31-3600)

※この記事の情報は、2005年12月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。