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知っておきたい店情報

素材で選んで食べるイタリアン

ボングラード(オステリア&エノテカ、東京・三軒茶屋)

2006年9月1日

文=やぎぬま ともこ
写真=佐藤 直也

炭火焼きコーナーで焼かれる「ジゴイネ」(2000円)。棒を持って食べる

木の扉を開けて店内に入ると、カウンターキッチンにあるお客の食欲を刺激する大きな炭火焼コーナーが目に入る。夜はオステリア(居酒屋)として、23時以降はエノテカ(ワインバー)として営業するこの店は、オーナーの高橋健氏が旬の素材を活かした調理法と盛り付けにこだわり、自分の舌で味わったイタリアの味や雰囲気をそのままに提供したいと2005年12月にオープンした。

素材の味をストレートに味わえる調理法の1つとして選んだのが炭火焼き。東京ではココでしか味わえないであろうジゴイネを看板料理に据える。ジゴイネとは北イタリアのロンバルディアの郷土料理で、注文が入るごとにランプ肉を薄くスライスして叩いて伸ばし、直径約2cmの木の棒に巻きつけて炭火であぶる野趣溢れる料理だ。


手前から「ブカティーニ、パンチェッタ、トマトソース、ペコリーノ」(1100円)、「イロイロサラミの盛り合わせ(1400円)

オープンカウンターの上には寿司店のようにネタケースがあり、肉や魚、チーズ、野菜などが並ぶ。「今日のお薦めは?、こんな調理法できるの?」といった具合にお客に聞いてもらえるのが理想という

お客はスタッフが着けてくれる専用エプロンをかけて、ナイフとフォークを使わずに、木の棒の両端を持って豪快に食べる。そのほか豚や鴨などの炭火のグリル、パスタ、リゾットなど、イタリア各地の家庭料理を揃える。

メニューは日替わりで、書かれているのは料理名ではなく、食材名だ。グリルの項目なら「ブタ」、「カモムネ肉」、「仔ヒツジ」、「牛フィレ」とある。シェフはその理由を、「料理名やソースなどの種類が分からなくても何の食材を使っているのかが分かれば、料理を想像しやすいから」と言う。


店舗デザインは、イタリアの雰囲気を表現できるようイタリア在中の建築家に依頼した

お客の好みに合わせられるように、注文はお客とコミュニケーションをとりながら決める。調理法や食材の説明をすることも多い。スタッフの採用条件は「お客との交流をはかりやすくするために何よりも大切なことはイタリア好きであること」。

自由な注文スタイルの気楽さから、「イタリアらしい雰囲気がある店」と評判になり、週末はほぼ満席となっている。


店舗DATA

東京都世田谷区太子堂4-29-3
TEL:03-3410-8866
2005年12月9日開業●店舗面積/30坪(99m2)●席数/36席●営業時間/18:00~翌1:30(L.O.)、月曜定休●スタッフ数/5人●客単価/6000円(ドリンク込み)●月商/500万円●施工/PS建装(TEL:0120-196-400)


※この記事の情報は、2006年7月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。