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知っておきたい店情報

医食同源の石鍋料理店

圓石本店(石鍋料理、大阪・北新地)

2007年1月26日

文=佐藤 千秋
写真=上原 勇

石鍋料理が煮上がったところ

大阪・北新地で、20年以上にわたって営業を続けてきた「圓石本店」。薬草に漬け込んだ鹿児島産の黒豚や有機野菜などの様々な食材と、コラーゲンを含んだ鶏ガラスープを石鍋で煮込み、オリジナルのタレで食べる「石鍋料理」で知られ、社用を含めた宴会ニーズに応えてきた。

だが、ビル側から大がかりな改修を提案されたのを機に、「空きができた近くのビルの1階に、思い切って店を作り直すことにした」(店主の河口貴賦氏)。


「石鍋料理」を調理する河口貴賦氏。ゴマ油の香りが立ち、食欲をそそる

「新地のお店は、京都や銀座と同じように“タニマチ”が店を支えてくれている。だから、お客が自慢できる店にしなければ」と、河口氏は意気込んだ。

元来、同店の石鍋料理は、東洋医学の「医食同源」「未病先防」という考えを実践すべく、病気になる前にお客の体調回復を図ろうと作られてきた料理。

さらに河口氏は「コスト重視に走らず、店内環境もお客様の健康を第一に考えた」。内装材を吟味するだけでなく、土壌改良や河川の環境改善に使われるEM菌の溶液を採用。内装工事前の現場を洗浄したり、開業後もそれを使って店内を清掃するほど気を使っている。「イヤな臭いもしないし、居心地がよい」と、お客にも好評だ。


(上)「石鍋料理沙茶コース」(7150円)から前菜と石鍋料理の具材
(下)間仕切りをしめれば、個室になる広間。6人掛けのテーブルでは、スタッフが調理しやすいように、IHの調理台がテーブルの端にスライドする

夏場にテーブルで調理していると客席全体が暑くなるので、炎の輻射(ふくしゃ)熱を防ぐため、テーブルのコンロをIHに変更した。そのために、IHでは加熱できない石鍋の底にカーボンプレートを張るなどの改良も行った。

場所柄多い同伴客に配慮し、周りの目を気にせず食事ができるよう、2人部屋を5つ作った。このほか、間仕切りを開ければ、20人、30人の宴会にも対応できるゆったりとした広間もある。だが、従来の店舗より20席減ったこともあり、「いつも満席でなかなか予約ができない」というお客の声がさらに増えた点は、想定外だったという。


店舗DATA

大阪市北区堂島1−2−2
TEL:06−6346−0341
1979年4月開業、2006年11月リニューアル●店舗面積/66坪(217.8m2)●席数/72席●営業時間/17:00~22:00、無休●スタッフ数/20人●客単価/1万1000円●月商/2000万円●原価率/30%●人件費率/40%●設計/サン スペース(TEL:06−6264−7899)●施工/イトイ大建(TEL:06−6971−5171)


※この記事の情報は、2006年12月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。