
郊外でリピート客を増やす和食と焼き鳥の店
季節料理 千里一番(和食と焼き鳥店、大阪・千里)
文=佐藤 千秋
写真=上原 勇

「おまかせ五品」(2500円)から。「造り盛合せ・鯛、まぐろ、カンパチ」「揚げ物・春巻盛 天麩羅盛合せ」「蒸し物・柚子釜羽二重むし あんかけ」「焼き物・さごし雲丹蝋焼」
千里ニュータウンと言えば、大阪でも大規模の部類に入るベッドタウン。そこにある阪急千里線・北千里駅前で、地域一番店を誇るのが「季節料理 千里一番」。焼き鳥と一品料理のいずれも楽しめる店だ。あえてこのような複合型の飲食店を目指していたオーナーは、大阪・キタの同様な業態の店で修業した清水秀樹氏を店長に迎えて運営を任せている。
「千里一番」は、日本料理店を思わせる店構えで“敷居の高い店”に見えたためか、清水氏が店長になった直後は苦戦を強いられた。そこで、屋台風の焼き鳥を焼く台を店の前に置き、気さくさをアピールした。

(左)人気の「特製 焼おにぎり」(850円)はあんかけ仕立て
(右)「ふかひれ茶碗むし」は1200円で出す
「郊外店は、小さな池で釣りをするようなもの。一度、魚を逃がしたら次はなかなか掛からない」という思いで、店に入ったお客を満足させることに努めた。「大阪の新地で一品2000円取れる料理でも、ここでは自腹で食べに来るので980~1200円で出さなければならない。単価を抑えるために、その時々の安価な食材でまかなえる『おまかせ』コースを設定してお得感を感じてもらえるような工夫もした」(清水氏)。
近隣に大手チェーン系の安価な居酒屋ができたとき、清水氏だけは歓迎した。「お客を取られるとは思わなかった。むしろこの駅前に人が集まってくると思った」。その店を意識して、安いメニューも出してみたが、「この地域のお客は口が肥えている。価格はちょっと高めでも、目で楽しめ、美味しいものが売れる」と気付いた。

(左)店内は、2~3人客を案内する大テーブルと家族向けの4人掛けの席を設けている
(右)当初は、店頭に焼き台を出して焼いていた焼き鳥だが、いまでは、むしろで囲った焼き鳥コーナーを店の外に新設した。焼き鳥目当ての来店客もまだ多い
「それから、小回りをきかせること」と、清水氏。リピート客が多いので、1週間に3回来ても、毎回違った構成のコースを出すよう気を配っている。
今では、通勤途中のお客だけでなく、休日にも家族で食事を楽しむために駅前まで出てきてくれるお客も増えて、店名通りの店に成長した。

店舗DATA
大阪府吹田市古江台4-2-21
TEL:06-6871-8111
1993年12月開業●店舗面積/36坪(118.8m2)●席数/42席、焼き鳥コーナー20席●営業時間/11:00~14:00、17:00~22:00、月休●スタッフ数/7人●客単価/昼550~1800円、夜1200~5000円●月商/500万円●原価率/40%●人件費/40%●経営/岩見商店●施工/大忠建設(TEL:072-221-3127)
※この記事の情報は、2007年1月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。
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