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知っておきたい店情報

斬新な発想でブランド化狙う“モード和食”

「モード和食WADA」(和食店、神戸・三宮)

2008年2月18日

文=羽野 羊子
写真=福山 英明

竹をイメージした織部焼の皿に、小さな料理が7品並ぶ「大名行列伝統の一式」(1365円)。さらに炊き込みご飯、汁物、デザートなどがつく。たくさんお替わりしてもらえるようにと、炊き込みご飯はあえて薄味にしている

「モード和食」という新語を掲げ、斬新な和食を提案している料理人、和田裕城(ゆうき)氏。独立して有限会社(現在は株式会社)を興したのは今から7年前。以来、大阪・阿倍野店を皮切りに、南堀江や西梅田、大阪以外でも名古屋、金沢と次々に店舗を増やし、関西飲食界の注目を浴びている。

そんな彼の最新店が、神戸・三宮の「モード和食WADA」。大阪・西梅田の店と同様に、ランチタイムには連日行列ができている。

お客のお目当ては、1日限定50食の「大名行列伝統の一式」(1365円)。特注の長さ70cmの陶器の上に、7品の「ミクロ料理」がずらりと並ぶ。さらにセットに付く炊き込みご飯はお替わり自由。「色々な料理をあれこれちょっとずつ食べたい」という欲求と「思う存分食べたい」という欲求を、両方満たす構成だ。「女性でもお替わりする人は多い。その分原価率も上がるが、プロなんだから、そこは挑戦しないと」と和田氏。

ランチメニュー「ミントの城」(1890円)のメインディッシュは、華麗な盛り付けの「5種類のミクロ料理テクニカルタワースタイル」

こだわっているのは、「お客にどうやってサプライズを与えるか」。「『この店でしか、こんな体験はできない』と感動させることが大切なんです」と言う。

趣向を凝らした盛り付けも、その一環。メニューごとに多様なサプライズを用意する。「上へ上へと昇ってゆく、水族館の魚をイメージした」という「5種類のミクロ料理テクニカルタワースタイル」は、ミント色のアクリルボードをらせん状に重ねた「オブジェ」に、お造りや天ぷらなどが並べられ、お喋りに夢中の主婦客も思わず見とれてしまうほど。

2008年5月には福島に「総本店」を出店予定と、快進撃が続く。最終目標は「『モード和食』を冠する店のブランド化」だ。都心の商業ビルなど、話題を集める場所を選んで出店するのも「ブランド化戦略の一つ」だと言う。

(左)「ニューヨークのジャパニーズレストラン」を連想させる、モダンな内装
(中)「開店時は珍しかった」という赤いオープンキッチン。店舗デザインは9割が和田氏が考えたもの
(右)和田氏は「第5回 日経レストラン メニューグランプリ」優秀作受賞者でもある。コックコートも自らデザイン

店舗DATA

神戸市中央区雲井通7-1-1 ミント神戸 8F
TEL:078-262-8055
開業/2006年10月●店舗面積/88坪(290.4m2)●席数/85席●営業時間/11:00~16:00、17:00~23:30、不定休(施設の定休日に準ずる)●客単価/昼1450円、夜6500円●1日の来店客数/昼150人、夜80人●月商/2300万円●原価率/29%●人件費率/26%●スタッフ数/35人●経営/笹川●施工/イチケン


※この記事の情報は、2007年12月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。