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知っておきたい店情報

在庫ゼロ、食材は地元で調達する海鮮丼専門FC

海鮮丼 若駒(海鮮丼専門店、金沢市)

2008年3月14日

文=中野 恵子
写真=品野 与四寛

一番人気の「黒潮」(680円、手前)と女性に人気の「若駒親子丼」(980円、奥)。メニュー名には「マグロ」「鯛」といった魚の名前を入れず、その時々に入荷する素材を使っている

食材の在庫ゼロ、というユニークな海鮮丼専門店が、金沢市郊外にオープンした。

業務用食器の製造・販売等を手がけるホクトが、「地元の活性化につながり、利益の出る飲食店を」と考えて作った業態。「回転寿司の“変化球”+単品の丼もの」をイメージしたもので、「海鮮丼の専門店はまだないし、これなら全国展開できると考えた」(海鮮丼若駒の森田政博社長)。既にフランチャイズチェーン(FC)展開を始めており、ゆくゆくは全国で5000店を目指している。

食材の在庫をゼロにする仕組みはこうだ。日々細かく取ったデータを基に、朝と午後の1日2回、その日に獲れたての魚介類を配達してもらう。1日の営業が終わった時点で残った魚介類は、翌日朝の配達時に持ち帰ってもらう。支払いは使った分だけ。その代わり、仕入れ値は安くなく、原価率は45%に達する。

店舗は、今年開通したばかりの道に面している

だが、「少人数で運営し、ユニフォームのサイズは1種類にするなど、徹底したコスト削減」で、経常利益率20%の設計になっている。

FC展開を行うが、「食材調達は地元で」が原則。今年、仙台での出店が決まっているが、仕入先は「現在、地元で探しているところ」(森田社長)。

メニューは680~1980円で11種類。開店前にモニターを募り、消費者50人に4回にわたって試食・採点してもらった。合格点に達しないものは、改良を重ねてブラッシュアップした。

(左)数奇屋風の店舗。在庫を置かないため、厨房に冷蔵庫は1台だけ
(右)もう一つの看板メニュー「おはぎ」(1個120円)。「おはぎ茶漬け」(380円)などのバリエーションもある

また、「当初、680円の商品しか予定していなかったが、『もう少し高くてもより豪華なものを』というニーズが高く、高額商品も加えた」と森田社長。

米や醤油などもモニター調査の結果から選んだ。「評価が高かったのは、“ブランド品”よりも地元のものだった」という。

違うエリアに初出店する際は、事前のモニター調査で、「地元の舌」に合わせていく方針だ。

店舗DATA

金沢市田上町37街区1
TEL:076-221-5411
2007年11月開業●店舗面積/54.5坪(180m2)●席数/62席●営業時間/11:00~23:00、無休●客単価/1050円●1日の来店客数/200~400人●目標月商/1000万円●原価率/45%●人件費率/20%●スタッフ数/3~6人●初期投資/約6000万円●FC加盟金・ロイヤリティ/100万円・3%(うち1%は販促費分)●経営/海鮮丼若駒

※この記事の情報は、2007年12月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。