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知っておきたい店情報

団塊の世代をとりこにする「古き良き日本」体験

「風にふかれて」(ブッフェレストラン、津市)

2008年4月14日

文=やぎぬま ともこ
写真=堀 勝志古

50代以上の利用者(自己申告制)は150円割引になる

「風にふかれて」は、三重県伊賀市の農事組合法人、伊賀の里モクモク手づくりファームが開いたブッフェレストラン。「モクモク手づくりファーム」は、地元で知られた“農業テーマパーク”ともいえる施設で、畑はもちろん、ハム工房や地ビール工房など、幅広い「食の生産現場」を有する。

「風にふかれて」のコンセプトは「50+、そして和と米と豆」。「50+」は「50歳以上」の意味。若いファミリー層ではなく、古き良き日本の文化を大切にした団塊の世代をメインターゲットとした。その狙い通り、シニア層のお客も多く、連日200人以上が訪れる人気だ。

人気の理由は、安心・高品質な素材を使った料理。創作料理ではなくベーシックな和惣菜が中心で、約50種類に上る。

(左)ご飯は竈で炊き、炊き立てを提供
(中)モクモク手づくりファームで作っている無添加のソーセージやハムは、販売も行っている
(右)店舗は、奈良から移築した築100年の古民家

特に力を入れているのが「くみあげ濃とうふ」「おからサラダ」「しぼりたて豆乳」といった豆腐料理。手づくり豆腐は専任の職人が毎日一(いち)から仕込んでいる。ご飯も看板メニューの一つで、「豆穀米」のほか「ご~ひちご米」や炊き込みご飯など、いずれも炊き立てで提供。要望に合わせておにぎりにもしてくれる。「ガラガラおろし」(粗くおろした大根を使う酢の物)などの郷土料理が並ぶのも特徴だ。

地産地消をモットーとし、素材は、自社で作っている食材のほか、野菜は近郊の農家から。醤油は地元の下津醤油の丸大豆醤油を使う。

(左)郷土料理コーナーもあり、ミカンを焼いて食べるなど、昔ながらの味わい方も提案する
(中左)ヒジキのミネラル煮、シイタケの煮物、豆乳と野菜のスープなど、メニューは実にバラエティ豊か
(中右)名物のミルクジェラート
(右)手づくり豆腐に使っている大豆は三重県産のフクユタカで、豆乳濃度は15%と非常に高い(通常は高いものでも12~13%)

店舗は、築100年の古民家を奈良から移築し、タイムスリップしたような懐かしさを呼び起こす空間。料理が並ぶ空間は土間で、厨房には竈(かまど)を置く。昔ながらの火を囲む食卓を再現したいという思いからだ。この落ち着いた雰囲気も、お客を引き付ける魅力の一つだ。

同法人の“農場レストラン”はこれで6店舗。いずれもブッフェスタイルで、地元客を中心に根強い支持を得ている。

店舗DATA

津市一身田上津部田3005-2(山の手テラス内)
TEL:059-236-0909
2007年3月開業●店舗面積/100坪(330m2)●席数/100席●営業時間/11:00~15:00、17:30~22:00、第4水休●客単価/昼1700円、夜2100円●1日の来店客数/200人以上●月商/1500万円●スタッフ数/30人●経営/伊賀の里モクモク手づくりファーム

※この記事の情報は、2008年2月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。