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知っておきたい店情報

札幌の進化した和風スープカレーに1日280人

「PICANTE(ピカンティ)」(スープカレー専門店、札幌市)

2008年4月28日

文=羽野 羊子
写真=竹内 良太

スープは日替わりで5種類。人気の「開闢(かいびゃく)」だけは毎日提供する。写真は「開闢」に、沖縄のソーキ肉をメイン具材に加えた「ソーキ(ライス付き)」(950円)。デザートも用意しており、「苺みるくフラペーニャ」(300円、奥)も人気

札幌の“ソウルフード”として定着したともいえるスープカレー。スパイスの効いたスープに肉や野菜がゴロンと入るのが特徴で、南インドやスリランカ、東南アジアのカレーをアレンジした店が多いが、そうした“ルーツ”を持たず、豚骨と鶏ガラ、魚を2日間煮込んだ和風スープ「開闢(かいびゃく)」など、独自のカレーで若者たちから絶大な人気を集めるのが「ピカンティ」だ。

自ら「進化系」と名乗るだけあって、斬新なメニューが多い。ズッキーニやアボカドなど、一風変わった具が入っていたり、メニュー名も「38億年の風」「高野山黄昏れ」といった遊び心あふれるネーミングを使う。そうした「遊び」ができるのも、きちんと「美味しさ」を追求しているからこそだ。

(左)滑焼き(とこなめやき)のオリジナルの器を使用。食べる際に野菜をカットしやすいよう、中央部が盛り上がっているのが特徴だ
(右)北海道・愛別産の舞茸がメイン具材の「プレミア舞茸(ライス付き)」(1000円)。スープはトマトベース

スタッフの実力の目安として同店では「スープカリィマイスター制度」を設けており、マイスターに認定された者だけがスープを作ることができるという仕組みだ。

ボリュームの多さと手頃な値段も、人気の理由。北海道大学を中心に、学生も多く来店する。「今後も、学生が気軽に払える値段をなんとか維持していきたい」と、須藤修社長は語る。

メニュー開発は、同店を含む3店舗の幹部が、空いた時間を見つけて集まり、アイデアを出し合う。札幌市東区にある系列店の「キサ」が、新メニューを試す実験店だ。

(左)内装も須藤社長によるもの
(右)壁には、「スープカリィマイスター」たちの写真と認定証が飾られている

同店ではこのごろ、鍋や肉料理など、カレーだけにとどまらない「スパイス料理の可能性」を追及しており、この店で好評のメニューを「ピカンティ」で取り入れることも多い。「『ピカンティ』も、将来的にはスープカレーを離れても構わないと思っている」と須藤社長。

今後はさらにメニューの幅を広げて、「スパイスを使った創作料理」に挑戦していきたいと語る。

店舗DATA

札幌市北区北13条西3丁目 アクロビュー北大前1F
TEL:011-737-1600
2000年1月開業●店舗面積/33坪(108.9m2)●席数/44席●営業時間/11:30~23:00、無休●客単価/1100円●1日の来店客数/280人●月商/900万円●原価率/36%●スタッフ数/7人●経営/オフィス・ヴォイジュ

※この記事の情報は、2008年3月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。