
シャッター通り再生した横丁 3坪・月商600万円の店も
「恵比寿横丁」(屋台街、東京・恵比寿)
文=橋本 伊津美
写真=横山 勝彦

横丁のちょうど中間にある「魚○」は、総合プロデュースを担当した浜倉さんが経営。自身もテナントとして入ることで、他の入居者と同じ目線で付き合えるようにという考えからだ
魚介類の浜焼きが楽しめる「魚○(うおまる)」に、上品なだしの京風おでん「でんらく」、ソムリエが常駐するワインバー「高橋さん」……。親しみやすく個性的な13店舗が集まった東京・恵比寿の「恵比寿横丁」では、夜7時ごろから各店の席が埋まり始め、8時を過ぎると通路にまで人が溢れる満席状態に。近隣のビジネスマンや住民のほか、深夜には仕事を終えた飲食店や美容院などのスタッフが遅い夕食を食べに訪れ、ビジネス街にはない客層の幅広さで深夜までにぎわいが続く。
「恵比寿横丁」は、長く“シャッター通り”となっていた戦後からの商店街「山下マーケット」を再生したもの。開業1カ月ほどにもかかわらず、昔からの常連客のような人が多く、横丁内でハシゴをする人も。

(左)恵比寿駅東口から1~2分。古い商店街の通路や天井などは極力残しているので、本物のレトロ感が漂う
(右)「魚○」の人気メニューは、サザエ(580円)やホタテ(580円)、カキ(380円)などの魚介類の浜焼き。「ぶっかけうにいくら寿司」(1280円、手前)は、その名の通り豪快だ
総合プロデュースを担当したのは、ジェイオフィス東京の業態開発などを手がけるネオサポートの浜倉好宣さん。浜倉さんは「再生」を仕事のテーマとしており、今回も、場の再生に加えて、「飲食業に携わる次世代が育つ環境を整え、かつ、消費者に対しては身近で日常的に利用できる飲食店を提供したいと考え、この形にたどり着いた」という。
テナント募集には100件近くの応募があったが、「横丁のご近所づきあいを楽しめる人かを重視」(浜倉さん)し、個性的な店を中心にした。業態が重複しないように浜倉さんが入居者の既存業態から出店してもらう業態を選んだり、横丁として必要な業態を新たに立ち上げることが可能かといったことをオーナーと話し合って決めた。

(左)1.5~5.5坪の小さな店が軒を連ねる
(右)牛タン居酒屋の「ベコヒラ」。外国人客の姿も見られるのは、恵比寿ならでは
ファサードのデザインなども浜倉さんが調整。営業時間は基本的に店ごとに自由に決める。テーマ性はあるが、テーマパークのような作られた雰囲気はない。そのあたりも、外食の経験豊富な消費者に支持されている要因といえる。

店舗DATA
【恵比寿横丁】東京都渋谷区恵比寿1-7-2●2008年5月開業●店舗面積(13店舗計)/48坪(158.4m2)●席数(13店舗計)/196席
【魚○】TEL:03-3447-6677●店舗面積/3坪(9.9m2)●席数/15席●営業時間/18:00~翌5:00●客単価/2800円●月商/550万~600万円●スタッフ数/3人●経営/浜倉的商店製作所
※この記事の情報は、2008年7月現在のものです。変更されている可能性がありますのでご注意ください。
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