「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

知っておきたい店情報

低コスト内装・席なしでも坪月商38万円 躍進する産地直送海鮮立ち飲み店

北海道海鮮問屋 根室食堂 新橋店(居酒屋、東京・新橋)

2009年9月11日

文=大塚 千春
写真=室川 イサオ

オープン1カ月で、いきなり坪月商が約38万円に上る店がある。TOKUCHIが運営する「北海道海鮮問屋 根室食堂 新橋店」だ。6月23日に開店した。

新橋店の様子。テーブルはもらいもののビールケースにトロ箱を載せただけ。メニューは壁に張った品書きのみ。

「根室食堂」の売りは、何よりも北海道・根室直送の新鮮な魚介類。ほとんどを1000円未満という低価格で提供する。注文の多い料理の価格帯は380~580円。この値付けを実現するのは「立ち飲み」というスタイルだ。

現在、「根室食堂」は3店舗を展開しているが、うち2店は立ち飲み。渋谷・道玄坂の本店(24坪)の場合、客単価は2300円と低いがお客の平均滞在時間は45分と短く回転がいい。これで月に1500万円を売り上げる。新橋店は客単価2800円、平均滞在時間30分で早くも月商900万円※を売り、当面は同面積の本店と同じ1500万円が目標だ。唯一の着席店である同面積の渋谷・宮益坂店が月商660万円であることを見れば、いかに立ち飲みの営業効率が良いかが分かる。

もう一つの秘訣が仕入れルート。「根室食堂」は当初中目黒にあったが、昨年、規模を拡大して本店を道玄坂に移したのを機に仕入れルートを変更、原価率を大幅に改善させた。地元の漁業組合との直接取引で、従来40数%だった原価率が30%台半ばまで下がった。加えて、「獲れ過ぎなどの理由で現地で廃棄されていた魚を仕入れ、原価率15%のサービス品として出せるようになった」(TOKUCHI平山徳治代表取締役)。300円台のこの商品は、お客の目に入りやすい場所に品書きを張り出しており、人気が高いメニューの一つだ。

これまでの実績から新橋店は、根室市の“お墨付き”も獲得。同市のアンテナショップ的な役割も持ち、「“本物の根室の店”というブランド力が付いた」と平山氏は歓迎する。

※6月23日から1カ月間の見込み


(右)現地生産者と共同開発した食品を売るコーナーも。(左)花咲ガニや初サンマなど旬の魚介類を扱う。ウニ丼も名物。同店はビルの1~2階を占めるが9月には3階まで拡張予定

店舗DATA

東京都港区新橋2-18-4 磯部ビル
TEL : 03-3571-3360●2009年6月23日開業●店舗面積/24坪(79.2m2)●収容客数/80人●営業時間/15:00~翌0:30(L.O.)、金15:00~翌1:30(L.O.)、日祝~22:30(L.O.)、無休●客単価/2800円●原価率33~35%●内外装費(厨房含む)/300万円●目標月商/1500万円(2フロアで)●経営/TOKUCHI