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知っておきたい店情報

外食・中食・小売りの“三毛作”で物件を最大限に活用

芝浦食肉 + 芝浦食肉・精肉部門 + 十七代目 紀ノ重(三毛作店、東京・西葛西)

2010年4月9日
上:精肉店(左端、1坪)と寿司店(右端、3.5坪)は午後8時には片付けられ、テラスにはテーブルが並ぶ。下:ホルモン業態の店内

上:精肉店(左端、1坪)と寿司店(右端、3.5坪)は午後8時には片付けられ、テラスにはテーブルが並ぶ。
下:ホルモン業態の店内

居酒屋「塚田農場」などを経営するAPカンパニーが2月11日、東京・西葛西にオープンさせた「芝浦食肉」は、ホルモン居酒屋(外食)、持ち帰り寿司(中食)、食肉販売(小売り)の3業態を一つの店舗で運営する“三毛作”の店だ。

ホルモン居酒屋「芝浦食肉」は、既存のホルモン業態で培った仕入れ・販売力を生かした、ホルモン焼きやもつ鍋をリーズナブルに楽しめる業態。その入り口手前左側に設けた「芝浦食肉・精肉部門」は同社初の精肉店で、JAかごしま食肉などから仕入れた精肉や、唐揚げなどの惣菜を販売。正面右側の「十七代目 紀ノ重」は3店目となる持ち帰り寿司業態だ。

米山久社長は「店の家賃比率を下げられ、その分を原価に回せる」と三毛作業態のメリットを説明する。ホルモン業態は月商800万円を見込み、仮にその業態だけだと家賃比率は7.6%だが、持ち帰り寿司が目論見通り月に700万円、精肉が300万円売り上げると、3業態の合計月商は1800万円で家賃比率は3.4%に抑えられる。その分、ホルモン業態では32%、寿司店では60%の原価をかけるという。

精肉店は夕方がピークのため、それ以外の時間には精肉店スタッフにホルモン業態の仕込みをさせるなど、人件費ロスの抑制も図る。

さらに、精肉店とホルモン業態を隣接させることで、「お肉屋さんがやっているから、安くておいしい」と消費者に分かりやすく価値を訴求する効果も狙う。

「家飲み志向が高まる今、飲食店にとっての真のライバルはデパ地下やコンビニ。デパ地下のほうが良いものが安いというイメージに対抗するため、原価をどれだけ掛けられるかにこだわっている」と米山社長は言う。今後、立地や物件に合わせて二毛作、三毛作スタイルを展開する予定だ。

左:寿司店は注文を受けてから手で握るのがウリで、「特上 紀ノ重」(写真、1050円)、「大トロ」(4貫480円)などを販売。左上のアラ汁はサービスで提供する。右:ホルモン業態の看板料理は「名物 ホルモン焼」(1人前580円、手前は2人前)や、レバー、ハツや和牛の霜降り肉の入った「刺し盛り」(奥1480円)など

左:寿司店は注文を受けてから手で握るのがウリで、「特上 紀ノ重」(写真、1050円)、「大トロ」(4貫480円)などを販売。左上のアラ汁はサービスで提供する。
右:ホルモン業態の看板料理は「名物 ホルモン焼」(1人前580円、手前は2人前)や、レバー、ハツや和牛の霜降り肉の入った「刺し盛り」(奥1480円)など

店舗DATA

●東京都江戸川区西葛西5-5-16ツボイビル1F●TEL:03-3686-5580●店舗面積/計35坪(115.5m2)●席数/店内70席、テラス14席●営業時間/ホルモン17:00~01:00(L.O.24:00)、寿司・精肉11:00~20:00●客単価/ホルモン3300円●月商(予定)/計1800万円(ホルモン800万円、寿司700万円、食肉300万円)

文=大谷 珠代、写真=小川 玲子(寿司以外)