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知っておきたい店情報

中国人団体客呼び込み月商250万円プラス!暇な時間帯に月2000~3000人の来店確保

元祖ぶっち切り寿司 魚心 新宿総本店(寿司ダイニング、東京・新宿)

2010年10月1日
元祖ぶっち切り寿司 魚心 新宿総本店(寿司ダイニング、東京・新宿)

滞在時間は20分。

午前11時台や夜7時前のお客の少ない時間帯に、月2000~3000人を集客する店がある。東京、新宿・歌舞伎町の寿司ダイニング「元祖ぶっち切り寿司 魚心新宿総本店」だ。集客の秘密は、中国や台湾、香港の団体客を積極的に誘致していること。現在、来店客の3割は中国系観光客だ。

今年7月から中国人の個人観光客向け査証(ビザ)の発給要件が緩和され、飲食業界でも中国人観光客の利用の伸びが期待されている。これに先んじて、同店はオープン直後の2008年12月から中国人観光客の誘致に力を入れてきた。

開店直前に起きたリーマンショックの影響で売り上げが伸び悩むことを危惧し、歌舞伎町を観光コースの1つとすることが多く、目立って数が増えてきた中国系観光客に目を付けたのだ。

「まだ海外旅行慣れしていない中国人は、基本的にツアーや旅行会社の手配旅行で訪日する。そこで、グループ会社である当社内に訪日客の渉外担当部を設けるなどし、上海など現地の主だった旅行会社を何度も訪問するなどして、徹底的に営業をかけた」(LEAFオペレーション開発室・松永克生氏)と言う。「中国の人は人のつながりを重視する。単に、旅行会社にパンフレットを送るだけでは、注目してもらえない」(同)。

団体客の料理の予算は昼も夜も基本的に1人1000円と厳しい。「それでも、月に240万~250万円売り上げが上乗せされるのは大きい」(同)。

寿司は苦手な人も多いため、最初は小鍋などを出していたが、試行錯誤の末、最近はオペレーションが楽なウナ重に落ち着いた。一方で、旅行会社の様々な要望に応えられるよう2000~5000円程度のメニューを用意しておくことも重要だそうだ。

左:「魚心」の店内。今年に入り、ツアー会社から客単価2000~3000円の注文も入るように。ちなみに7月のビザ緩和の本格的な効果は、来年の旧正月になると松永氏はみている
中央:現地旅行会社への説明用メニュー
右:ウナ重、茶碗蒸しなどをセットにした団体客用メニュー。ドリンクのオーダーは取らない。

MAP

店舗DATA

東京都新宿区歌舞伎町2-36-3 アシベ会館1FTEL:03-3232-6607●2008年11月開業●店舗面積/95坪(313.5m2)●席数/86席●営業時間/24時間営業、無休●客単価/平均4700~5000円、団体客1000円●月間団体客数/2000~3000人●原価率/45~46%(団体客用メニュー)●月商/2200万円●経営/東京魚心

文=大塚 千春、写真=室川 イサオ