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知っておきたい店情報

ヤカンうどんで月商3倍を実現!支店営業所の接待需要で宴会も盛ん

博多あかちょこべ(うどん居酒屋、福岡市)

2011年2月4日
博多あかちょこべ(うどん居酒屋、福岡市)

上:カウンター、テーブル、座敷のバランス配分が良い店内。下:夜営業では2階の座敷がフル稼働だ。

「思い付きで、うどんをヤカンに入れて出したら、これが当たったねー」と微笑むのは、「博多あかちょこべ」の井上裕之社長。この店の名物料理は、釜揚げうどんをヤカンに入れて提供する「ずぼら(うどん)」(580円)だ。胚芽入りの自家製麺をヤカンからたぐり、納豆入りのつゆにつけて食べるという奇抜な提供スタイルが話題になり、人気店となった。

「以前は住宅街の西新で営業しており、『ずぼら』はそのころからメニューに載せていた。2009年に現在の川端に移転した途端ブレイクした」と井上社長。現店舗の近隣には東京や大阪に本社がある企業の支店が多く、そこの社員が県外からの客に「ヤカンでうどんを出す店がある」と紹介したのが集客増加の決め手になった。加えて地元マスコミやインターネットで口コミが広がり、現在では日本中のメディアから取材を受けている。

名物メニューと立地の良さの相乗効果で、売り上げは移転前に比べて約3倍に増え、月商は300万円を超える。もう一つ、売り上げに貢献しているのが夜の宴会需要で、シメに「ずぼら」を提供するコース料理が人気だ。ランチは客単価こそ650円と低いが満席で2回転半は確実に埋まる。さらに近くに博多どんたくの出発地点の櫛田神社があり、観光客も多いため15時まで客足は途切れない。

18坪の店舗はすでにパンク状態のため、井上社長は隣接する空き店舗を取得し2011年上期に居酒屋「おっぺけぺ」を開店させる予定。ただし、新店は、うどんを出さず、より高い客単価が見込める居酒屋にする。「あかちょこべ」のお客を新店舗に誘導し固定客をつかむという。一方、ヤカンうどんはフランチャイズ展開させてほしいなどの問い合わせが多く、全国展開の可能性を探っている。

左より
・アルミ製のヤカンにゆでたての自家製うどんをゆで汁ごと入れた「ずぼら」(580円)。うどんは胚芽入りで風味が良く、評判も上々。
・「釜あげキーマカレー」(640円)は自家製の揚げ玉やダシを入れてひつまぶしのように食べる。
・「珍味五種」(1980円)など、酒のアテも充実
・うどんには苦心の末に完成させた胚芽込り 自家製麺を使用

MAP

店舗DATA

福岡市博多区冷泉町7-10 TEL:092-271-0102●2004年6月開業●店舗面積/ 18坪(59.4m2)●席数/34席(カウンター8席、テーブル6席、座敷20席)●営業時間/ 11:30~15:00、18:00~24:00、日曜休●客単価/昼650円、夜3000円●1日の平均来客数/ 120人●月商/ 350万円●スタッフ数5人●経営/ファンキーカンパニー

写真、文=鈴木 桂水