「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

知っておきたい店情報

悪立地でも「ブレない姿勢」を貫き、坪月商36万円の繁盛店に成長

オステリア・ガウダンテ 大阪駅前第4ビル店(イタリア料理店、大阪・梅田)

2011年6月3日
オステリア・ガウダンテ 大阪駅前第4ビル店(イタリア料理店、大阪・梅田)

前菜、パスタ、デザートにスープとコーヒーが付くランチコース(1800円)。パスタは4種類から選べるが、一番人気は写真の「海の幸のフェトチーネ」

空き店舗が目立つ地下街にあって、激安店でもなく、とりわけお洒落な店でもないのに、坪月商36万円を売る人気イタリアンが「オステリア・ガウダンテ」だ。

この店が最も強さを発揮するのは、OLや主婦が行列を作るランチタイム。お目当てはボリュームたっぷりのパスタコースで、レストランの場合パスタは1皿60~80gのことも多い中、この店では100gで提供。デザートも「おまけ」的なものではなく、パティシエによる自家製で食べ応えがあることが、女性の心をつかんだ。

夜のほうも、客単価5800円と高めながら、おいしいワインとイタリアンを求める美食家のお客に支えられて健闘。経営する中納言の田上剛大さんは「幅広いイタリア料理の中でどれだけ本物とお得感を追求できるかを考えてきた。ボリューム感を出すだけでなく、自家製ドルチェに加え、ワインも自社輸入した希少なものを揃えた。料理もピエモンテ州出身のイタリア人シェフを招き、本物のピエモンテ料理を提供している」と話す。

14年前のオープン時は、人通りの少ない立地もあり、1日の客数が25人と苦戦した同店。ピエモンテ料理にも「辛い」「脂っこい」と苦情が来たが、なるべく本場の味を守り続けた。7年前、パスタとデザートをそれぞれ4種類から選べるランチコースを作った頃からじわじわと昼の客が増加。夜のほうも、この店にしかないワインやピエモンテ料理の価値が認められ、次第に売り上げが上昇。周辺ホテルのコンシェルジュが「お薦めのイタリアン」として宿泊客を紹介するなどし、認知度も上がっていった。

「正直、初めの7年は赤字だった」と田上さんは振り返るが、苦しい時期にもクーポンを使った“瞬間的な利益”を求めず、ブレない姿勢を貫いたことが功を奏した。

デザートまで手抜きなしの姿勢で、女性客のハートをつかむ

オステリア・ガウダンテ 大阪駅前第4ビル店(イタリア料理店、大阪・梅田)
  • 左:昼の客層は9割が女性。夜は女性6割、男性4割。神戸にも2店舗を展開しているが、それぞれシェフ独自の料理を提供しており、同じく女性に人気がある
  • 中央:ワインは大半が自社輸入で、イタリア産しか置かないこだわりがある。料理6品とワイン5種の特別コースを提供する「ワイン会」も定期開催。値段は1万円前後だが、定員を上回る人気ぶり。
  • 右:「徳島阿波のすだち牛ラグーソースの自家製タヤリン」(2310円)。タヤリンはピエモンテ州伝統の生パスタ
MAP

店舗DATA

大阪市北区梅田1-11-4大阪駅前第4ビルB1F TEL:06-6344-8685●1997年5月開業●店舗面積/27.2坪(89.8m2)●席数/46席●営業時間/11:30~15:00、17:30~22:30、無休●客単価/昼1100円、夜5800円●1日の来客数/昼100人、夜35人●原価率/36%●月商/980万円●スタッフ数/18人●経営/中納言

(文=羽野羊子、写真=水野浩志)