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知っておきたい店情報

野菜たっぷりのヘルシー中華と 「こだわりデザート」で女性客を掴む

農家厨房(中国料理店、大阪・肥後橋)

2012年3月2日
農家厨房(中国料理店、大阪・肥後橋)

夜の一品メニューも野菜が中心。手前から「野菜のセイロ蒸し」(500円)、「トマトの和えそば」(750円)、「デザートプレート」(800円)

雑居ビルの2階という分かりにくい場所ながら、ランチタイムにはOLたちの行列ができる「農家厨房」。昼のお客の9割が女性で、昼だけで約90人が来店し3~4回転する。

人気の理由は、野菜たっぷりのランチセット。「お粥セット」(850円)、メイン料理とご飯がセットになった「花ランチ」(850 円)、「限定10 食ヌードルセット」(不定価)のすべてに旬の野菜を使った野菜のセイロ蒸しが付く。お粥セットに付くデザートのマンゴープリンも「手抜きなし」の濃厚さが評判。料理の量も多く、お粥やご飯はお替り自由だ。

「『850円やからこの程度か』ではなく、『850円でこんなにおいしい』という驚きを与えたい」と、オーナーシェフの大仲一也氏。農家に生まれ、「旬の野菜を食べてれば風邪ひかへん」と言われながら育った。今も、堺にある自分の畑で作った野菜や、周囲の農家から購入した減農薬野菜を店で使っている。「市場を通さないので安く買えるし、野菜も新鮮。1年かけて農家と信頼関係を築いたことで、おいしい野菜を作るほかの農家も紹介してもらえる」(大仲さん)。お粥などに使う米も、粘り気のある上神谷米を自作している。

だが3年前のオープン時は、分かりにくい立地もあって苦戦した。そこで、夜に500円で出しているマンゴープリンをそのままランチセットに付けたところ、そのおいしさとお得感から人気が上昇。女性雑誌に「ヘルシー中華」と紹介されるとさらに女性客が増え、繁盛店になった。

ランチに来たOLが女子会や歓送迎会の予約をすることも多く、「昼→夜」の流れもできている。「今後は女性好みのフルーツを使ったお酒を出すなどして、夜の客単価を上げていきたい」と大仲さん。「旬の野菜を売る八百屋と、飲茶がセットになった店」の出店も計画中だ。

野菜たっぷりの「行列してでも食べたい中華」

農家厨房(中国料理店、大阪・肥後橋)

左より
・大仲さん(右)以外のスタッフは全員女性。
・雑居ビルの2階が入り口。昼には階段に行列ができる。
・「カフェみたいで中華っぽくない」店内も女性に人気の理由の一つ
・ランチメニューの「お粥セット」。お粥、飲茶3品、野菜のセイロ蒸し、スープ、一品、デザートが付いて850円とお得。40食がいつも売り切れる。デザートとして提供するマンゴープリンは、風味や糖度が抜きん出て高いアルフォンソマンゴーを使用。100ccと量も多く、食べ終えたときの満足感が料理全体の満足感につながる

MAP

店舗DATA

大阪市西区江戸堀1-1-9TEL:06-4803-7803●2009年2月開業●店舗面積/20坪(66m2)●席数/30席●営業時間/11:30 ~14:00、17:00 ~21:30、日祝休●客単価/昼850円、夜3000円●1日の客数/120人●原価率/35 ~40%●月商/320万円●スタッフ数/8人●経営/個人

(文=羽野羊子、写真=山本さとる)