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知っておきたい店情報

うどん店の強みを生かした 夜の居酒屋が連日盛況

立呑みうどん酒場 銀三(東京・東銀座)

2012年4月6日
立呑みうどん酒場 銀三(東京・東銀座)

揚げ立ての天ぷらがのった「串天うどん」(480円)。古びた店舗を居抜きで借り個人店のように見せるが、実は大手外食チェーンが経営するスティルス(見えない)型チェーン店。あえて経営母体を公表しないのも繁盛の秘訣

ランチとディナーで業態を変えて営業する二毛作店が増えている。昼はラーメン店、夜は居酒屋というように、業態を変えることで、時間によって異なる客層を獲得でき、上手くすれば同一客の昼夜利用も期待できる。

東京・東銀座にある「立呑みうどん酒場 銀三(ぎんさん)」は、昼はうどん店として営業し、夜はうどんを軸にした居酒屋営業で昼夜ともに盛況だ。昼のウリは串に刺した天ぷらをのせた「串天うどん](480円)など。手ごろな価格ながらボリュームのある商品が人気だ。オフィス街ということもありテイクアウトにも対応する。

夜はランチで具材に使う串天を単品(80円~)や盛り合わせで提供し、串に刺したおでんも1本100円から用意する。飽きさせないために趣の違う豆腐チゲなどの韓国料理メニューも揃えている。酒類はオリジナルのサワー、ハイボール、ホッピーなどを充実させ、チューハイの価格を290円に抑えることでカジュアルな飲み客の獲得に成功した。締めにはゆで立てのうどんが食べられると好評だ。

夜の客単価は昼営業のおよそ4倍に相当する約2500円。リピート率が高く、宣伝をしなくても常連客からの宴会の予約が次々と舞い込んでいる。

天ぷら、おでんともにうどん店で扱う食材を最大限活用できるメニューだが、つまみの主力にはなりにくかった。しかし銀三ではそれぞれに串を打つことで、手軽に食べられるつまみに仕立て、その工夫がウケた。

昼夜で業態を全く変えるタイプに比べ、さすがに同一客の同日利用は少ないが、地域に根付くことで昼夜合わせて週に3回以上リピートするお客が4割以上もいる。銀三には昼夜同一の商品を軸に二毛作営業を成功させるヒントがある。

夜は17時オープンの居酒屋として1.5回転以上!

立呑みうどん酒場 銀三(東京・東銀座)

左:17時の開店からほぼ満席が続く。中:材料に串を打って天ぷらにした串天は、ソースをつけて食べる串揚げスタイル。右:290円のチューハイは、卓上にある6種類のコンクをお好みで入れてお客が自分で味付け。夜のみの「ビビンうどん」(780円)など韓流メニューも揃える。

MAP

店舗DATA

東京都中央区銀座3-14-7 鷲尾ビル1FTEL:03-6226-5870●2008年5月開業●店舗面積/21坪(69.4m2)●席数/40席●営業時間/11:00 ~15:00、17:00 ~23:00、土日祝休●目標客単価/昼600円、夜2500円●月商/450万円●スタッフ数/12人(アルバイト11人)

(文・写真=鈴木桂水)