「日経レストランONLINE」は、「日経レストラン」の休刊に伴い、3月末日をもって更新を休止することになりました。長らくご支援を賜りました皆様に厚く御礼を申し上げます。

知っておきたい店情報

「間違って高級魚になった」国産魚介を300円均一価格で提供する

浜焼き わい家 西九条店(七輪焼き店、大阪・西九条)

2012年11月2日
浜焼き わい家 西九条店(七輪焼き店、大阪・西九条)

まるで漁師町にいるような活気ある店づくり:壁には大漁旗を模した絵が描かれ、漁師網が天井から垂れ下がる店内。店員が着るシャツには「国産の魚介類を多くの方に」の文字が躍る。

大阪市内で17店舗を展開する「わい家」が好調だ。大阪1号店は月商1000万円を超える盛況ぶり。オープン間もない西九条店も、開店前から行列ができる。

人気の理由は、国産の魚介類を300円(税込315円)均一で提供していることだ。それらを、お客が七輪で焼く「浜焼き」の楽しさも受けている。店員はお客が最適な焼き具合で食べられるよう常に客席に目を配っており、食べ頃を伝える。

浜焼き わい家 西九条店(七輪焼き店、大阪・西九条)

漁師からの直接仕入れで300円均一を実現:一番人気の活ホタテ、カニ味噌甲羅、うちわえびなどを七輪で焼く。

看板メニューは青森県産の活ホタテ。1日に30人前を売る。「はまぐりつかみ取り」は、注文が入ると店員が太鼓を叩き、オリジナルBGMが流れる中、お客がはまぐりを手づかみする。ほかにも、漁港の競り市を再現した「店内競り」など、お客を楽しませるイベントが盛りだくさんだ。競り落とした魚介類は、お造り、天ぷらなど、お客の要望に応じて調理する。お客の7割は男性。住宅街に立地するため家族客も多い。

長谷川泰三社長は元漁師。漁師の売値を知っているからこそ、「いくつもの業者を通して消費者に届く過程で、本来は安価な国産の魚介類が“間違って”高級魚になっている」と指摘する。そこで全国の漁港に出向いて、低価格でおいしい魚介類を味わってほしいという自分の思いに賛同する漁師と直接契約することで、独自の仕入れルートを築いた。これが300円均一を可能にしている。

もちろん「鮮度」にもこだわる。魚は全て漁港からの直送で、刺身など特に鮮度を重視する料理には、その日の朝に水揚げされたものしか使わない。売れ残った魚は煮付けなどにして提供し、ロスを減らしている。ホタテなどの貝類は、本社にある加工場の巨大いけすで管理し、毎日各店に生きたまま届ける。

浜焼き わい家 西九条店(七輪焼き店、大阪・西九条)

左:生ビールもワインもすべて300円。アイスキャンデー「ガリガリ君ソーダ味」が丸ごと入った「ガリガリチューハイ」が名物。「アタリ」が出るともう一杯もらえる。中:名物の「はまぐりつかみ取り」。つかんだ数が少なくても7個は提供。

map

店舗データ

大阪市此花区西九条3-12-17 みづほビル 1FTEL:06-6461-1222 ●開業/2012年9月1日●店舗面積/60坪(198m2)●席数/70席●営業時間/17:00~26:00、無休●目標月商/1000万円●客単価/2200円●1日の来店客数/170人●原価率/38%●スタッフ数/10人●経営/ブルーコーポレーション

(文、写真=羽野羊子)