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知っておきたい店情報

中東で富豪に仕えた料理長が作る 鳥づくしで25品の“懐石”

鳥料理 それがし(和食、東京・五反田)

2013年6月28日
鳥料理 それがし(和食、東京・五反田)

「初代 鳥それがしコース」(6000円)のメニュー。先付から造り、焼物、揚物と続き、シメはうどんやご飯を用意。甘味はアイスやプリンなど5種類あり、お客はいくつでも選べる

鳥料理だけで構成したコースを提供する店が、5月27日、東京・五反田に登場した。「鳥料理 それがし」だ。日本酒好きが集まる純米酒専門店「酒場 それがし」の尾山淳氏の2号店になる。「2年半近く営業して、会社員だけでなく、住民も多い街だと分かった。土日も、お客様に来ていただけている。そんな中で『個室がほしい』との声が寄せられ、これに応える店を作りたかった」。

鳥にこだわった理由は、専門性という武器を持つ強みを大事にしたことと、尾山氏自身が鳥好きだったこと。元々は「焼き鳥×日本酒」というコンセプトを考えていたが、知人の紹介で料理長を務める大久保富士夫氏と出会って、“鳥懐石”という業態をひらめいた。

大久保氏は、日本料理を修業した後、縁あって中東の富豪の下でコックとして働いた異色の経歴の持ち主。「中東では、わらび餅が人気でした」ということで、最後に出す甘味の1つは「アラブの富豪さんも大好き黒糖わらびもち」というメニュー名になっている。

料理は、鳥肉に日本料理の技法を施している。例えば、「とり酢〆 緑酢(みどりず)添え」は、塩と酢を使うシメ鯖と調理法は同じ。また、「かしわロール」は、焼き鳥の「かしわ」からヒントを得た。塩で下味をつけたムネ肉のミンチをもも肉で巻き、蒸してから焼いた1品で、薬味のネギやショウガで食べる。コースメニューの内容は、季節に応じて変えていくという。

コース客は、日本酒をはじめとするアルコールがすべて500円。「かなり飲んでも安いと思える金額を設定した」(尾山氏)。7月からはアラカルトに加えて、4800円ほどの新コースを始める計画だ。

鳥料理 それがし(和食、東京・五反田)

左:造りの「とり酢〆 緑酢添え」。中央:焼物は手前から「かしわロール」「味噌つくねタルタル」「とり団子」。右:オリジナルの日本酒。オーナーの尾山淳氏が蔵元の協力を得て、味からパッケージデザインまでこだわった濁り酒「英雄(ひでお)」。飲みやすさを追求し、アルコール度数は11%と低めに仕上げた

鳥料理 それがし(和食、東京・五反田)

和をイメージした内装。半個室もあり、8人まで入ることができる。右手前がオーナーの尾山淳氏、奥が料理長の大久保富士夫氏

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店舗データ

●東京都品川区西五反田2-15-11 2F TEL:03-3495-1129●開業/5月27日●店舗面積/17坪(56.1m2)●席数/28席●営業時間/18:00~25:00(24:00L.O.)、日休(月が祝日のときは月休)●客単価/7000円●1日の平均来店客数/20人強●原価率/30%●目標月商/600万~700万円●経営/JO

(文=戸田顕司)