
廃油ゼロを実現する食用油ろ過システム
食用油を脱色・脱臭し、酸価値も下げる 油の購入量を減らし、廃油処理費をカット
フライヤーの油をろ過し、廃油を全く出さずに済むという食用油ろ過システムが飲食店でも使われ始め、その効果が注目されている。
食用油ろ過機専門メーカーのコマツ製作所(東京都大田区)が開発した「AVダウンIII」という資材と、これに対応した食用油ろ過機のシリーズがそれ。通常の使用で減った分の油をつぎ足すだけで、廃油を全く出さずに済むようになる。このため、油の購入量が減り、廃油の処理費用をゼロにすることができる。
ろ過機はフライヤーの脚の間、油槽の下に収納して使用する。
仕組みはこうだ。まず、フライヤーのドレーンからフィルターをセットしたろ過機の油槽に油を落とす。フィルターを通った油は、ポンプアップして、ホースを使ってフライヤーの上部から戻して循環させる。フライヤーの内部にはカスが残るが、そこに、ホースから出る油をシャワーのようにかけることで、洗い流すことができ、メンテナンスが楽になる。
スーパーの惣菜用キッチンで使用している2台のフライヤーで、効果を比較する実験を行った結果。新しい油を入れてから毎日サンプルを取って並べている。弁当・惣菜の衛生規範では酸価値AV2.5を超えないことになっているが、この実験では、ろ過機未使用の場合は12日目に2.35に達したのに対し、ろ過機使用ではAV0.45に留まるという結果だった
ろ過・再生は活性炭入りのフィルターとその上にセットする粉末状の資材「AVダウンIII」で行う。「AVダウンIII」は、食品工場などでろ過や色素吸着の目的で用いられる物質を同社独自の比率で配合したもので、強力に脱臭、脱色を行い、酸価値を下げる。この成分は、食品添加物として認められている安全なものだ。さらに、活性炭入りフィルターが4~5μm(1mmの1000分の1)の微細な粒子まで除去する。
なお、ろ過機はホース部分を含めて200℃まで耐える設計。このため、フライヤーを使用した後、冷却を待つことなくすぐに作業ができる。
同社の食用油ろ過機は食品工場で高いシェアを持ち、揚げ菓子、各種フライ、天ぷら、魚肉練り製品など、多様な食品の製造現場で使われている。この実績から、「魚介類などを揚げた後でも、油を良好な状態に戻せる」としている。
●問い合わせ/コマツ製作所 TEL:03-3744-1800 http://www.komatsufilter.co.jp/
文=齋藤 訓之
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