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Tech-レストラン

食材の保存から簡単な調理まで 手軽に使えて応用範囲が広い

真空包装機

2011年3月17日

真空保存に加え、ダシや調味液を食材に染み込ませる簡易調理器としても使える。 操作が簡単な新しいモデルの登場で、導入店舗が広がっている。

真空包装機

真空包装機は、食材や調理済みの食品を真空状態にして長期保存を可能にする機械。食材に調味液やダシなどを含ませる真空調理器としても使える。1万円程度で手に入る家庭用機器もあるが、高価な専用袋を使う必要があり、ランニングコストがかかる。また、液体を含むものは真空包装できない。

業務用機器は卓上型で約40万円前後からと価格は高いが、市販のビニール袋でも真空包装ができ、ランニングコストが安い。液体を含んでいても使える。メーカーの1社である東静電気によると、真空包装機の導入で食材などの廃棄ロスが80%減少した店があるという。

真空包装機は、素材ごとに真空圧力と真空時間の調整にコツが必要で、例えばサラダやパンなどは袋の中の圧力を低くしすぎたり、装置にかける時間が長かったりすると、潰れてしまい、見た目と食感を損うことがある。最新の真空包装機には素材に適した圧力と時間をセットできる機能があり、使い勝手が向上している。古川製作所のTM-Hは9品目までのデータ設定が可能だ。タイマーで稼働時間を制御できるほか、品物や袋の大きさが変わっても、一定の真空包装ができる「真空センサー」も備える。野菜など不揃いな食材の包装に重宝するだろう。

東静電気が2011年1月に発売したV482は、大型のカラータッチパネルを採用し、操作性を向上させた最新モデルだ。「肉/魚」、「野菜」など絵と文字を使った50種類のアイコンで操作できるので、アルバイト店員に作業させることも可能。液体の吹きこぼれや袋のふくらみを防止する機能もあるので、包装後の仕上がりが美しい。通販やテイクアウト販売をするなら、選択理由の1つになるだろう。

主要2製品の概要

トスパックV-482東静電気

問い合わせ:03-5828-6751
卓上型のハイエンドモデル。最大400×600mmまでの包装が可能。メーカー希望小売価格は97万7000円。リースにも対応。つぶしたくない商品の包装に便利なガス充填対応のV-492Gもある

TM-H古川製作所

問い合わせ:03-3774-3311
小型、少量生産向きの卓上モデル。最大400×370mmまでの真空包装に対応する。ボックス内が凹んでいるので、液体の包装に向いている。オープン価格

導入店に聞く!

Bistro Le Vin(東京・新橋)

Bistro Le Vin(東京・新橋)

Bistro Le Vinは東静電気の卓上型真空包装機V-381を導入し、材料費と人件費の削減を両立した。「空いている時間に仕込み、真空包装機で保存。スチームコンベクションオーブンで加熱して使っている。うちは席数が20席だが、2回転するランチで3人、ディナーは2人で店を回せている」とオーナーシェフの白土禎二さんは言う。食材は、うま味が増して値が下がる旬に大量購入。真空包装し、冷凍保存することでコストを抑えている。

写真・文=鈴木 桂水