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Tech-レストラン

iPodを使う新しい注文管理システム大手だけでなく、個人店にも普及へ

スマートオーダーシステム

2011年4月14日

専用端末でなく、iPodなどの民生機器を使用した注文管理システム。
導入コストが安く、使い勝手も良いことから個人店にも普及の兆しが見られる。

スマートオーダーシステム

スマートオーダーシステム(SOS)とはアップルの情報端末iPodやiPadなどを使用した注文管理システムのこと。システムの構成は様々だが、テーブルに置いたiPadをお客用、iPodを従業員用とすることが多い。これらの端末と組み合わせるPOSレジは東芝テックなどの既存品を使うものと、格安パソコンを使うものがある。

回転寿司店を中心に急速に納入実績を上げているクロスドリームの田尻力社長によると「従来の業務用端末は1台十数万円したが、iPadは1台5万円ほど。テーブルごとに設置すると、導入コストには大きな違いが出る。2010年8月から30店舗合計1000台を導入したが、機器の信頼性が高く故障はゼロ」と語る。田尻社長によると、手軽に注文できることから、SOS導入後にドリンク類の売り上げが2割伸びた店があるという。

クロスドリームの製品はシステム管理に約68万円の専用サーバーが必要だが、アンサンシステムズの製品は共有型サーバーに対応しており、導入コストが安く済む。アンサンシステムズの内田善久社長は「構成がシンプルなので個人店からチェーン店まで幅広く対応できる。パソコンを使うPOSレジを含めても約33万円から導入ができる」と話す。

SOSはメニューデータを、専用ソフトを載せたパソコンから簡単に変更できる。季節によりメニューが変わることが多い寿司店、居酒屋などは重宝するだろう。また、日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語などに対応する製品も多い。外国客が多い店やこれから増やしたい店にとっては検討する価値はあるだろう。

専用端末を使ったシステムよりも導入コストが安く使い勝手も良いだけに、今後、導入は一層進むはずだ。

主な製品の概要

スマートオーダーエントリーアンサンシステムズ

問い合わせ:03-5468-9269
従業員用のiPod3台、調理場用のiPad1台、PCを使ったPOSレジ、プリンターなどの構成で約38万円。このほか月額使用料が4900円必要

CROSS iクロスドリーム

問い合わせ:03-5786-9222
価格は構成により決まり、iPad15台、iPod2台、固定アーム、キッチンプリンター、専用サーバーを導入したある店の導入コストは250万円だった。このほか、POSレジ(70万~150万円)が必要

導入店に聞く!

創作Dining Bar Bistro Kuu(東京・神保町)

創作Dining Bar Bistro Kuu(東京・神保町)

1階と2階を合わせて80席という中規模のビストロ「創作Dining Bar Bistro Kuu」。導入したのはアンサンシステムズのSOS。「コストの安さで選んだが、使い勝手も予想以上に良かった。使ってみて問題があれば、簡単に修正できるのも、このシステムのメリットだ」と門倉和幸マネージャーは話す。iPodを使っていると、「新しもの好き」のお客などが関心を持ってくれ、会話のきっかけになるなどの副次的な効果もあるという。

(写真・文=鈴木桂水)