
船場吉兆が廃業を発表
新たに8品目の「使い回し」も公表

船場吉兆の湯木佐知子社長(写真中央)
経営再建中の高級料亭、船場吉兆(大阪市)の湯木佐知子社長は、5月28日13時から大阪市内で開かれた記者会見で、船場吉兆の再建を断念し、5月28日をもって廃業すると発表した。
女将でもある湯木佐知子社長は「このたびは申し訳ありません。本日、断腸の思いで廃業します」と言い、深々と頭を下げた。
佐知子社長によると、偽装事件発覚で一時中止していた営業を1月に再開した後、従業員と一致団結して頑張り、そのときは顧客からの支持もあって売り上げが落ちることはなかったが、料理の使い回しが発覚した5月2日以降、予約のキャンセルが相次ぐようになった。1日に1組も予約が入らない日もあり、売り上げは以前の2分の1から3分の1に減っていたという。
そうした売り上げの落ち込みと信頼低下が、廃業の原因。昨年秋からの一連の食品偽装事件で経営状態が悪化、今年1月16日には、民事再生法の適用を申請していた。経営再建を目指していたが、このほど発覚した料理の「使い回し」が、その再建努力にトドメを刺した格好だ。
記者会見では、これまで使い回しが分かっていた6品目のほかに、8品目が使い回されていたことも発表された。新たに分かった使い回しの品目は、「フルーツ寄せゼリー」「くわいせんべい」「アワビ」「笹巻き寿司」など。船場吉兆は5月9日~19日にかけて本店と博多店の従業員計87人を対象に、記名式のアンケート調査を実施しており、その調査から新たな使い回し品目が明らかになったという。
一連の使い回しについて、「原因についてどう思うか」と記者に質問された佐知子社長は、「のれんにあぐらをかいていた」という表現を使って答えた。
(羽野羊子)
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