自分以外はみんな「お客」!家族も来たくなる店を考えろ

「居酒屋の神様 宇野隆史が教える 小さな繁盛店の作り方」より

2011年8月8日
「楽コーポレーション」宇野隆史社長

楽コーポレーション社長。1944年東京生まれ。78年、東京・経堂に大皿惣菜料理の草分けとなる5坪の居酒屋「くいものや汁べゑ」を開き、現グループの母体となる楽コーポレーションを設立。81年には東京・下北沢に「くいものや楽」を出店し、一世を風びする居酒屋に育てた。人材育成でも実績を持ち、同社で“学び”、巣立って店を持った飲食店経営者は100人以上になる。店のスタッフからの呼び名は「おとうさん」。

卒業生:店をオープンして1年になるのですが、なかなか売り上げが伸びません。気持ちが焦るばかりです。こんなときはどうしたらいいんでしょう。

苦しいときには原点に戻れ

宇野の親父:みんなが自分の店を持ったのは、そもそもこの商売が好きだからだと思うんだ。ほかの仕事をするより、この商売が好きだから、飲食業を始めたんだと思うわけ。だったら苦しい時も、商売を楽しんでやれなきゃ、ウソだよね。

オレはね、飲食業みたいに楽な商売はないって思ってる。だって考えてごらんよ。お酒なんかはさ、酒屋さんが店まで運んでくれるわけでしょ。それで、こちらは栓を抜いてグラスに注ぐだけなのに、仕入れ価格より何百円も高いお金をお客さんから頂ける。お酒の原料となる麦だの米だのを作っている人の手間ひまとその稼ぎを考えたら、本当に申し訳ないぐらいだよ。

そんな「高い」お酒を出して、お客さんに喜んでもらえる。それで楽しい商売だ、と思わなかったら、おかしいんじゃないかな。

だから苦しいときはさ、自分がどれだけこの仕事を好きかってことを、もう一度、思い出してみることだね。一生懸命、お客さんを楽しませることを考えれば、絶対に店をはやらせる方法は見付かるはずだ。

不況でお客さんが外食を控えがちになると、どうやったら店に来てくれるかって、好況のとき以上にあれこれ考えるわけでしょ。どんどん試してみて、当たったらすごく嬉しいはず。全部正解じゃなくたっていい。試したら試した分だけ、自分の力になっていく。

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