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個性ある店にはお客やスタッフが自然と集まる

スターブランド共同経営者 村尾隆介氏

2014年8月11日

小さな会社のブランド戦略の第一人者である村尾隆介氏に、飲食店のブランド戦略の重要性を聞いた(2013年11月号より)。

村尾隆介

むらお・りゅうすけ
ブランド戦略を手掛けるコンサルタント会社、スターブランドの共同経営者・フロントマンとして全国を飛び回る。米ネバダ州立大学を卒業後、ホンダに入社。退社後に食品の輸入販売ビジネスで起業し、事業売却を経て現職。その成功ノウハウを小さな企業や店に提供するブランド戦略の第一人者。著書に『今より高く売る!小さな会社のブランドづくり』(日経BP社)などがある(写真=高橋久雄)

 中小飲食店にとって、店の個性をはっきりさせるブランド戦略が今なぜ大事なのでしょうか。

村尾 街の飲食店は、大きな変化に直面しています。今までは企業のオフィスが近くにあり、そこで働く人たちが食事に来てくれれば、十分に成り立った店が数多くありました。

ところが、今は店を開けていればお客様が集まる時代ではなくなりました。世帯年収は落ち込み続けています。お客様は来店頻度を減らす可能性があります。自分たちの店が存続するためのよりどころをもう一度考え直し、お客様を自ら呼び込む力を高めることが求められるのです。

 街の飲食店にとって、お客を呼び込む力とは何でしょうか。

村尾 他店と比べ、圧倒的に差別化できる特徴を持つというブランド戦略です。「ブランド」という言葉は幅広い意味を含んでいます。アルバイトもいれば、ベテランのシェフもいる飲食店では、その立場によってブランドという言葉のとらえ方が異なります。

ですから、スタッフには「ブランドを築こう」とは言わず、「これから2年の間に、この店の圧倒的な強みを作ろう」と呼びかけると分かりやすいでしょう。難しいことを考える必要はありません。「かき揚げは街一番のそば店になる」とか、「煮込みではどこにも負けない居酒屋になる」とか、強烈な個性を持ってお客様の記憶に残る店になる。それがブランド戦略です。

圧倒的な差別化を図るのは、メニューでなくても構いません。接客の良さ、店の楽しさで差別化することもできます。「あの角のイタリア料理店はこの辺りの店とどこが違う?」と街の誰かに尋ねたら「オーナー夫婦の接客が素晴らしくて温かいんだよ」「客席の設計が良くてベビーカーを置くスペースもあるから、子供を連れたお母さんにはぴったり」などと、評価されるポイントが次々に挙がることが大事なのです。

 はっきりした個性を持つ店になると、どんな効果があるのですか。

村尾 店の個性が明確になり、ブランドができてくると、いろいろなものが自然と集まってくるようになります。

駅から遠い悪立地の店にお客様がわざわざ集まってきて開店前から行列ができるようになったり、他店より少し単価を高くして売ったりできるようになります。求人を頼まなくても「この店で働きたい」という若者が集まってくる効果もあります。

店が繁盛すれば、金融機関が融資を持ちかけてくることもあるでしょう。今までは店側から働きかけないと集まらなかったものが自然と集まってくる。店が求めるものが楽に手に入る流れができるのです。

村尾隆介氏による、飲食店のためのブランド戦略セミナーを開催します

「中小企業のためのブランド戦略セミナー 飲食店編 第2期」

ブランド戦略コンサルタントとして飲食店などの中小企業を指導すると同時に宅配ピザ店を経営する村尾隆介氏が、飲食店経営者向けにブランド戦略構築のノウハウを基礎から分かりやすく解説します。

日時

  • [1日目]2014年8月28日(木)13:00~17:00 自店のコンセプトを強化する
  • [2日目]2014年9月18日(木)13:00~17:00 採用と人材育成のためのブランド戦略
  • [3日目]2014年10月2日(木)13:00~17:00 ファンを作るための情報発信

会場:秋葉原UDXカンファレンスルーム

定員:40名

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