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野菜を巡るホントウの話

ピーマンは「ヘタ」ナスは実の色で(前編)

夏野菜の選び方

2009年7月28日

夏は暑さで汗をかき、水分や塩分を多く取りがち。これが続くと、身体のむくみや高血圧の原因になる。その防止のためにもメニューに取り入れたいのが、キュウリ、ナス、ピーマンといった夏の果菜類。夏野菜は塩分(ナトリウム)の排出作用があるカリウムを豊富に含み、高血圧予防やむくみの解消に効くとされる。

キュウリ

イボやトゲが潰れず、硬く残っているほど新鮮

キュウリはみずみずしさとパリッとした歯切れの良さが命の野菜。表面には多くのイボがあり、その先端からトゲが出ているが、このイボやトゲがしっかりしており、触るとチクチクするものほど新鮮だ。トゲは機械で選果したり、手で何度も触るなどすると簡単に取れ、なくなるとそこから水分が染み出てしまう。

皮は張りのあるものを選ぶこと。10年程前までは、キュウリの表面は白い粉が吹いたようだった。表面を保護するためにキュウリ自身が出すブルームという物質のせいだ。しかし、農薬のように見えて消費者が嫌うため、最近は接木技術によりブルームの出ないキュウリが主流となった。このタイプは多少古くても色ツヤが保たれるので、見た目だけで判断せず、手に持って弾力を確かめたい。

ピーマン

ヘタが五角形のものより六角形のものの方が甘い

ピーマンは色ツヤのあるものを選ぶこと。小ぶりで軟らかいものは未熟で水っぽく味が薄い。色が黄や赤に変わりかけているものは鮮度が悪いか、日焼けをしている可能性がある。

甘いものを選ぶ時は、ヘタの形に注目。五角形のものより、六角形やさらに角が多くて円形に近いものの方が甘い。角が多いのは、樹が疲れているしるしであり、そうして栄養や水分が絞られた状態で時間をかけて大きくなった方が糖度が増すからだ。これはフルーツトマトが甘いのと同じ理由。五角形か六角形かで糖度が倍近く異なることもある。

中村 敏樹氏

農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師