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野菜を巡るホントウの話

ゴボウは土に注目 大根は使い分け(前編)

冬野菜の美味しさの見極め方

2009年10月20日

ゴボウ

赤土で育ったゴボウはきめが細かい

食用にするのは日本だけといわれる。長根系と短根系があり、現在の主流は長根系で長さ約1mの滝野川ゴボウ。短根系には滝野川系ゴボウを特殊な栽培方法で長さ50cm、太さ6~9cmに育てた京野菜、堀川ゴボウがある。このほか4月頃から初夏に出回り、「香りゴボウ」と呼ばれるほど香りが強い新ゴボウ、5~6月に関西を中心に出回り、葉柄(茎)と若い根を食べる葉ゴボウ(5~6月頃が旬)もある。

ゴボウを選ぶ際は表面に付着した土に注目。黒土より赤土が望ましい。黒土に含まれる栄養分は葉や茎を成長させやすいバランスであるのに対し、赤土は地下の実に、より多く栄養を行き渡らせる働きが強く、きめが細かいゴボウとなる。

大根

日本には世界最多の100種以上の大根があり、用途に合った種類を選ぶことは、美味しさを実現する重要なポイントだ。

「青首大根」 根の上部が淡緑色で残りは白いお馴染みの大根。辛みが少なくて甘みが強く、どんな料理にも向く。淡緑色部分はやや硬いがビタミンが多くてサラダやおろし向き。中間部は軟らかく、煮物に向く。先の部分は辛く、ガンの発生を抑制するといわれるイソチアシアネートや消化酵素のアミラーゼを多く含む。焼き魚の焦げに含まれる発ガン性物質も分解するといわれ、おろし向き。

「三浦大根」 長さ60~70cm、重さ4~6kgと大型。家庭では使い切れないうえ、収穫や出荷作業も大変なため生産が急減している。煮崩れしにくく、甘さと特有の苦みがある。おでんやふろふき大根に。

大根は種類が多く、適切な使い分けも美味しさ実現のカギ。三浦大根や聖護院大根は煮物、ほんのり緑色の青長大根はサラダか天ぷらに

中村 敏樹氏

農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師

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