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野菜を巡るホントウの話

小さな店の契約栽培とは(前編)

2009年12月8日

最近は大手外食チェーンも、食材の価格安定と安定供給、トレーサビリティー確保などのため、産地との直接契約を増やしている。こうした契約栽培では、使用量が多く、市場価格の変動が大きなレタス類やトマトが対象になることが多い。特にレタス類は気候変動などで価格が20倍も変わることがあるので、契約栽培のメリットは大きい。

「他店とは違う」をアピール
農家探しは朝市へ

だが、契約栽培の魅力は価格や数量の安定だけではなく、もっと奥深い。飲食店側が農家とより接点を持てれば、まず「他店とは違う食材」をアピールでき、鮮度が高いイメージも打ち出せる。

また、生産者と良い関係を築ければ、食材についてより深い知識を得たり、一般の市場では手に入りにくい品種を栽培してもらうこともできる。さらに、市場では規格外とされる野菜を安価で出荷してもらうよう交渉することも可能だ。

競争が厳しく、“個性”をいかにアピールするかがより重要になっている今、小さな飲食店こそ、このように農家とより密着した契約栽培に目を向けるべきだと思う。

中村 敏樹氏

農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師

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