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野菜を巡るホントウの話

小さな店の契約栽培とは(後編)

2009年12月15日

(前編はこちら

では、どうすれば契約農家を見つけられるか。近年はWebサイトを持つ農家も多く、インターネットで探すのも一法だが、私のお薦めは朝市など、農家が集まって野菜を売る直売所。実際に品物に触れ、生産者と話ができるのがいい。

もっとも、農家との直接取引には困難も多い。農家と飲食店ではお互いに相手に関する知識が少なく、共通の言葉が見つかりにくいからだ。物流や欠品をどうするかという問題もある。

それでも農家とじかに取引するならば、店と畑が近いことが前提だが、畑の一角を借り上げて育ててもらい、必要な分を自分たちで収穫しに行くのがいい。その場合、ハウス物は手間がかかりコストも高くつくので、旬のものや露地物がよいだろう。もちろん、欠品が生じるのは覚悟すべきだ。

一方、欠品や物流などの困難を回避したければ、地元の農家と組んで採れたて野菜を供給している納品業者を見つけた方がよい。付き合いのある納品業者がいないか生産者に尋ねるのもいいし、インターネットで検索をするのもいいだろう。

ただし、契約栽培物を扱う業者でも、欠品を防ぐため、市場物、つまり生産者を特定できない野菜も扱っていることが少なくない。契約栽培物と市場物が混ざらないようあらかじめお願いしたり、どんな契約栽培物を、いつからいつまで扱っているかを書いた栽培暦(れき)を出してもらうと、混乱は防げるだろう。

中村 敏樹氏

農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師