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野菜を巡るホントウの話

秋冬野菜の見分け方(前編)

ジャガイモは小玉を選べ

2009年12月22日

ジャガイモ

ジャガイモの美味しさの決め手は、でんぷんの含有量。品種によるが、男爵の場合、でんぷん含有率は14~16%で、これより少ないと「ゴリイモ」と呼ばれる硬いイモになり、商品価値が下がる。

でんぷんが多く美味しいのは赤土で育ったもの。黒土に含まれる栄養分は葉や茎を成長させやすいバランスであるのに対し、赤土の成分は地下の実にでんぷんを蓄積させる働きが強いからだ。ジャガイモに限らず、一般的に根菜類は赤土の方が風味が増し、甘くなる。付着した土の色を味の判断材料にしよう。

もう一つの目安は大きさだ。ジャガイモを半分に切ると中心部に薄く黒い部分が見える。この部分はでんぷんが少ないため水っぽく、煮上がりも遅い。S(1個40~70g)や2S(20~40g)といった小玉なら外側と内側の差が少ないが、大玉には肥料を与え過ぎて人間の肥満のような「実肥え」をしているものもある。また、2L(180~280g)以上の大玉は、中心部が黒く空洞になることもあるので要注意だ。特に2006年前半は、2L以上の男爵には気を付けたい。全体的に小玉傾向で、大玉はよほど水はけが悪い状態で育てたか、肥料が多いと考えられるからだ。小玉ならハズレが少ない。

サツマイモ

サツマイモは収穫時期に肥料が残っていないくらい低肥料で育てるのが良く、葉が青々した株より紅葉した株の方が美味しいイモが取れる。また、切り口やキズの部分が白く乾燥したものを選ぶこと。温度35~36℃で5~6日間保管し、腐りにくくするキュアリングを施したイモはこうなる。肌のキメが細かく、切り口から黒いシミ(糖分)が出ていることも美味しさの証だ。

(後編はこちら

中村 敏樹

農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師