
「味」と「大きさ」の微妙な関係(前編)
農産物は、大きなものから小さなものまでサイズにバラツキがある。しかし、市場に出荷される農産物は、出荷前に大きさや外観で規格の選別をされる。この作業は、農家側に大変な労力や経費がかかる。また、規格外で出荷できないものが生じることは、農家の収益を下げる要因ともなっている。それでも農家が選別を行うのは、それなしでは市場で扱ってもらえないからだ。
市場には毎日全国から大量の農産物が集まってくる。それを短時間で処理するには、規格の情報があった方が流通業者にとって効率的。そのために、農家はコストをかけ、出荷比率を下げてまで選別を行っているわけだ。
むろん、規格と農産物の本当の品質が合致していれば問題はない。しかし、かなりの部分でズレがあるのが実情だ。
例えば果物は大きさによって3L、2L、L、M、S、2S、外観によって秀品、優品、良品、無印に分けられる。ミカンの場合、「秀品のLかM」あたりが一番の高値になることが多いが、実際に糖度や食味を見ると、「優品のSや2S」といった小玉の方が品質が高いことがある。
ミカン、ジャガイモは
売れ筋の大玉より小玉が旨い
「 大きさ」と「味」の関係
ミカンは樹になっている数で味が決まる。数多くなっていると1個1個に行きわたる肥料や水分が過剰にならず、糖度が高くなる。また、樹の外側になったものは、風に当たるため内側のものより傷が多いが、光にも多く当たるため糖度が増す。しかし、大玉で無傷の方が見栄えがするため市場価値が高く、味と価格にズレが生じるのだ。
(後編はこちら)
中村 敏樹
農業コンサルティング会社社長。国内外の生産技術に通じ、農家の指導や外食向けの食材コンサルティングを行う。日本ベジタブル&フルーツマイスター協会講師
- 日本の食文化を見直して道を切り開く(2012/01/23)
- 外食アワード2011が決定! あきんどスシロー、日本サブウェイなどが受賞(2012/01/20)
- 開業初月から坪月商38万円を売る 話題のワイン居酒屋の2号店(2012/01/20)
- 第12話 やっぱりお店辞めたくない(2012/01/18)
- 韓国各地の名産食材をふんだんに取り入れた高級焼肉店(2012/01/18)
- 初夏野菜の目利きの仕方(後編) (2010/03/16)
- 初夏野菜の目利きの仕方(前編) (2010/03/09)
- 玉ネギは春物が甘い(後編) (2010/03/02)
- 玉ネギは春物が甘い(前編) (2010/02/23)
- 春野菜の目利きの仕方(後編) (2010/02/16)












